遺産の範囲を確定する

遺産の範囲を確定する

遺産の種類は、現金、預貯金、不動産、有価証券(株式、社債、国債等)、動産、貸金債権等がありますが、遺産の範囲が問題となる場合は、主に以下の場合が挙げられます。

生命保険金
生命保険金は、保険金受取人の名義が誰かによって、遺産分割協議の対象になるかどうかが決まってきます。保険金受取人が相続人の誰かに特定されている場合には、遺産分割協議の対象にはなりませんが、自己を保険金受取人としていた場合には、満期保険金請求権と死亡保険金請求権の場合によってかわり、満期保険金請求権の場合は満期後に被相続人が死亡した場合は相続財産になり、遺産分割協議の対象になります。
一方、死亡保険金請求権については、被相続人の意思の合理的解釈から、相続人を受取人と指定する黙示の意思表示があったと考えるのが相当であるため、相続人の固有財産となり、相続財産には含まれず、遺産分割協議の対象にはならないと考えるのが相当です。
保険金受取人を指定していなかった場合は、保険約款及び法律の規定にしたがって判断し、約款で被保険者の相続人に支払うといった規定がある場合は、相続財産には含まれず、相続人の固有財産になるため遺産分割協議の対象にはなりません。

死亡退職金
被相続人が生前、勤務先から退職金を受領した後に死亡した場合は、その退職金は相続財産に含まれますが、退職前に死亡して遺族に支払われる死亡退職金は、勤務先の就業規則等で受取人が定められており、その受取人の固有財産となるので、死亡退職金は、受給権者固有の権利として、相続財産には含まれず、遺産分割協議の対象にはなりません。

遺族給付
遺族給付(遺族年金、弔慰金、葬祭料)は遺族の最低限度の生活を保障しようとする生活扶助的要素を持ち、遺族固有の権利となるため、相続財産には含まれず、遺産分割協議の対象にはなりません。

未支給年金
未支給年金(被相続人が受け取れなかった年金)は、国民年金法第19条により生計を一にしていた遺族の固有の権利として規定されており、相続財産には含まれず、遺産分割協議の対象にはなりません。

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